第25回「下手でも絵を描くススメ」

タイトルの通りなのですが、僕は企画者なので絵は上手くありません。

というか、むしろ下手くそです。

 

ただ、他の人に絵やデザインをお願いする場合、なるべく図や簡単なイラストも資料につけるように心がけています。

特に、構図やシチュエーションに具体的なイメージや意図があって、それを表現する必要がある場合はなおさらです。

(もちろんキャラクターデザインのような作家性を期待する場合は、文字資料だけですが)

 

例えば今、イベントCGの発注資料を絶賛作成中(やっとかよ!)なのですが、これにも森田の微妙なイラストが添えられています。

 

イベントCGの発注資料。一枚の絵に対して大体3~5ページくらいの資料になります。 簡単なレイアウトの指定と、シチュエーション(その時のセリフなど)、その他補足資料を付けて発注資料が完成!
イベントCGの発注資料。一枚の絵に対して大体3~5ページくらいの資料になります。
簡単なレイアウトの指定と、シチュエーション(その時のセリフなど)、その他補足資料を付けて発注資料が完成!

 

余裕があれば社内のデザイナーにラフレイアウトを描いてもらえればいいのですが、このプロジェクトにおけるレッド側の開発スタッフは僕の他にもう1人だけ。

あとは今月からインターンとして学生さんが2人、助っ人に来てくれているだけというかなりコンパクトなチーム編成。

 

となると、まぁ、人手不足を補うためにも必然的に僕が描くことになります。

で、僕が下手なりに絵を描く理由としては……

 

①発注前に仕上がりのイメージを想定・共有できる(と思っている)。

②シーンとして絵的に必要な情報や要素を伝えやすい(と思っている)。

③自分でレイアウトを描いてみることで、イメージをより膨らますことができる(と思っている)。

④他の人に頼むのが面倒(ぶっちゃけ人を使うとコストもかかっちゃいますからね)。

 

こんなところです。

 

だったら写真を撮ってそれを参考資料にすればいいじゃないかという意見もあるのですが、答えはノーなのです。

 

「下手でも自分の絵で表現する」

これは僕の譲れないポイントの1つです。

 

写真を撮ってレイアウト資料を作る場合、どうしてもカメラを構えられる位置やアングルなどに現実的な制限が出てしまって「絵的な嘘」をつくことができません。

 

するとどういうことが起こるのかというと、無意識のうちに「写真に取れる範囲での妥協点を探す」という本末転倒な作業となってしまうのです。

本当に表現したいイメージがあったはずなのに、現実に寄り添ってしまうのですね。

 

なので、自分の中にあるイメージを、下手は下手なりに自分で表現する。

実はこれ、企画者にはかなり重要な能力だと思います。

 

絵が上手くなくても自分の中にイメージがあればなんとか表現はできます。

発注資料なのだから、そこから先はプロの人が綺麗に描いてくれるので、上手く描けている必要もないですし、そもそも上手く描けるなら発注しないですしね。

 

もしも描けないとしたら、それは技術的なことではなく、頭の中に明確なイメージができてないからなので、その方が問題だったりします。

 

あと、プロの絵描きさんやデザイナーさんに対して、自分の微妙な絵を見せるという羞恥プレイも兼ねているので、精神的にも強くなれます!

 

相手にイメージを伝えられて、自分の心も強くなる。

まさに一石二鳥です!

 

企画者を目指す人は、恥ずかしがらずに文字だけでなく絵でもイメージを伝えることをオススメしますよ。

 

最近はiPadを使って指で直接描きます。 ペンやマウスを使って描くよりは圧倒的に楽ですが指先が痛くなります。 ずっとiPadをいじっているからってサボっているわけじゃないですよ。
最近はiPadを使って指で直接描きます。
ペンやマウスを使って描くよりは圧倒的に楽ですが指先が痛くなります。
ずっとiPadをいじっているからってサボっているわけじゃないですよ。