第13回「事務所は8人目のキャラクター」
うぎゃぁ、もう11月。どおりで寒いはず。
それにしても、今年もあと2ヶ月って、どういうことなの?
時間泥棒がいるとしか思えんな。マジで。
僕の時間を返してください。できれば利子つけて。
ということで、最近は背景発注の資料作成に追われている森田です。
今回のプロジェクト、物語の舞台を現代の浅草にするにあたって、「こりゃ背景資料を作成するのが楽でいいぞ」と思っていたのですが、うん、そんなこともなかったです。
まぁ、確かに実際にある街並みだったら写真も撮りに行きやすいので、大正時代の東京やパリに比べたら楽なのですけど……
実際に無い場所は、結局、ゼロから設定を作らなきゃいけないのは変わらないので。
そうなってくると、現代だろうが、大正だろうが、平安京だろうが、そんなに大して変わらないな、と。
例えば、ゲームのメインキャラクターである「ジャッジメント7」の活動拠点(というか生活拠点)となる事務所。
この事務所は古くて小さなビルを丸ごと占拠して、開発室やら、会議スペースやら、生活スペースとして使っているという設定です。
つまり、ビルがまるごとジャッジメント7の「秘密基地」って雰囲気ですね。
昔のレッドみたいな感じです。
ということは、生活感だったり、キャラクターの性格や個性も、この事務所の背景イラストに反映されなければ嘘になってしまうので、必然的に発注資料も力を入れなくちゃならないポイントとなるわけです。
「この事務所はある意味、8人目のキャラクターみたいなものだから、こだわりたいですねー」
って、無責任に言っていた自分が可愛いぜ……がんばろう。
現代が舞台ってことは、ここでしっかり設定を作っておかないと、簡単に薄っぺらな綺麗なだけの背景になってしまうので、設定サイドとしても身が引き締まります。
一番ダメなのが「このゲームの背景じゃなくてもいいよね?」ってなってしまうことなので、せっかく描いてもらうのにそれじゃあ、もったいないですからねぇ。
特に事務所の背景は、写真を何点か渡して「あとは良い感じでよろしく」って訳にはいかないので、その分、作業的にも面白い部分でもあります。
キャラクターの性格や生活を想像しながら、配置する物や、場所や、色やデザインを決めていくのは、企画者の醍醐味でもあります。
背景を描く人、大変だろうなぁ、と思いつつも……
さて、そんな背景を今回作ってくれるのは株式会社クリープさん!
色々なゲーム、アニメの背景やグラフィックを手がけていて、実はちょっと前にレッドが関わった乙女ゲームでも背景をお願いしていましたから、クオリティ的にも何の心配もなし!
しかも、今回はキャラクターデザインが白井鋭利ということで、あの独特なキャラクターのテイスト(色調)にマッチするために背景の仕上げにもいろいろと手間をかけてもらっていて助かっております!
さぁ、キャラクター、シナリオ、背景と、徐々にパーツが集まってまいりました。
いよいよ、ここからが本番です!
(って、いつも言っている気がするけど……)