第11回「シナリオが先か素材が先か」
アドベンチャーゲームの中心となるのは、やっぱりシナリオ。
これがないことにはゲームとして成立しないので、現在ガリガリ執筆中です!
ま、阿智くんがなんですけどね。
で、プロローグ、第1章と書き進めてきて「なんかエロ系のネタ多くない?」と、阿智くんの性癖を疑ったりしたのですが、よくよく見るとプロットの段階で、そうなってるんですよね……
まぁ、メインキャラクターの中に「変態」の属性を持つプログラマーがいるから、そりゃそうか。
つまり犯人は僕でした! ゴメン阿智くん、濡れ衣だったよ!
という事でノリを壊さない程度に微調整。
といっても所詮は僕と阿智くんのコンビなので、せいぜい中学生くらいのかわいい下ネタなのでお子様にも安心の内容です!
で、シナリオと同じくらい大事なのが、ゲームを構成する各種素材。
キャラクターの立ち絵だったり、背景だったり、イベントCGだったり、BGMだったり、SEだったり。
それがないと、ただのノベル(しかも挿絵なし)になっちゃいますからね。
こういった各素材は、キャラクターなら鋭利が、背景やイベントCGはグラフィック制作会社さんが、BGMやSEはサウンド制作会社さんに発注して作るわけでして、一番効率がいいのはシナリオが完全に決定してから必要な素材を割り出して作成するってやり方ですね。これなら間違いない。
ただまぁ、そんなやり方をしていたらスケジュールがいくらあっても足りないので、移植やリメイクでもない限り、シナリオを書きながら、ある程度先を見越して各素材を同時進行で作ることになるのが実情。
ということで、「数」と「内容」が割り出しやすい「キャラの立ち絵」「背景」「BGM」から先行して作成して行くことになります。
イベントCGやSEは、ある程度シナリオのディティールが決まらないと見えてこない部分も多いのですが、「立ち絵(表情も)」「背景」「BGM」は、それぞれを組み合わせることで様々なシーンを再現できるので「汎用性」が高い素材と言えますからね。
で、この時必要なのって、緻密な計画や設計ではなく(それもあるけど!)、「ええい、最終的にこれでなんとかしてやるぜ!」という、踏ん切りの付け方なんじゃないかと思ってます。
つまり「これだけあればなんとかしてみせる」という思い切りですね。
ただ「これだけあれば」とはいっても、とりあえずなんでもかんでも作っておけばいいってことでもないので(そんな事をしていたらお金がいくらあっても足りないし、作ったけど使い道が無いなんて無駄ですから……)、その線をどう引くかがポイントですね。
その決断ができるかどうかが、ディレクターと呼ばれる人に必要な資質になるんじゃないかと思っています。
あと、開発が後半になってくると「やばい! 〇〇が足りない!」ってことにどうせなるので、その時に「ゴメンなさい! 〇〇を追加でお願いします!」と言える勇気ですね! これも超大事です!
という事で「シナリオが先か素材が先か」という問題は「どっちも!」という事で、阿智くんの質問に答えながら、背景やBGMの発注が本格的にスタートしました。