第62回「オレオワ1人反省会④ ゲーム性編」

気が付けばいつの間にか12月。年の瀬です。

「俺達の世界わ終っている。」が発売してそろそろ1カ月。

 

選択肢や次の章の頭までジャンプできる「シーンスキップ」機能などを搭載した

アップデート用のパッチも現在、最終チェック中です。

まだ審査やら何やらがあって公開できるのはもうちょっとだけ先になりますが、

しばらくお待ちいただけると嬉しいです。

 

そういえば、僕の奥さんがオレオワをノーマルエンドでクリアしたとのことで、

Vitaのセーブデータをのぞき見してみたら、1回も途中でセーブしてないし!

 

オートセーブ機能だけで最後まで突き進むとか想定外のプレイスタイルすぎて、

ちょっと戸惑っています……

 

「いやいやいや、ゲーム初心者にも程があるよね!?」

 

と零時くんばりに突っ込んでみたりしましたが。

さすがにオートセーブファイルだけだと、真エンドに分岐するのは不可能なので、

みなさんも時々はセーブしながらプレイしてくださいね!

 

まぁ、そんなゲーム機で遊んだことない人でも最後までプレイできるオレオワなので、

純粋にお話を楽しむという部分に特化したのは成功なのかもしれないですが。

でも、まぁ、今回の反省会はそんな「ゲーム性」への反省です。

 

ゲーム性を反省とはいっても、いわゆる「ノベルゲーム」というスタイルなので、

そもそもゲーム性なんてものは必要ないんじゃないかと言う話なのですが。

でも、このあたりは人によって考え方はいろいろなのかなぁ、と。

 

「ゲーム性が無いならゲーム機で出すなよ」

 

という意見ももっともですし、

 

「ノベルゲームにゲーム性なんか不要」

 

という意見ももっともです。

 

「ボタンを押すだけで退屈」

 

と思う人もいるかもしれません。

もしそう思われてしまったのであれば、それはボタンを押す行為が退屈なのではなく、

お話自身が退屈だと思われてしまったのだと思いますけど……

 

ちなみに僕の持論としては、たとえボタンを押すだけだとしても、

「ボタンを押す」という能動的なアクションをしなければ物語が進行しないというのは、

ゲーム機のノベルゲームならではの体験だと思っています。

 

それは小説やアニメでは絶対に体験できない、主人公として物語を切り開いていくという

感覚を味わうことができる、ノベルゲームならではのゲーム性、没入感だと思っていますので。

だから今回は主人公の一人称視点でのみ物語が進行するということにもこだわっています。

 

……ということは分かっているのですが、そこはやはり企画屋の性。

それだけだとどうしても不安になってしまって何か付け足そうとしてしまうのですね。

 

実はS.O.S.システムと言う選択肢システムの他に、もうひとつゲームシステムがあったのです。

これ、公式サイトの方では最初に公開していたので知っている人は知っているかもしれない

幻のゲームシステムなのですが……

 

それが「でばっくん」システムです。

 

「でばっくん」は物語中でタチアナが開発したプログラムで、ストーリー上でも

時々登場するのでゲームをプレイしてくれた人なら覚えているかと思うのですが。

 

製品版での「でばっくん」の扱いは、ストーリー展開によってタチアナが操作したりして

お話が進行していきますが、実はプレイヤーが自由に操作することで、

シナリオの展開を変化させることができる! と企画書には書いてありまして……

 

実装を見送ったでばっくんシステム。 もしかしたらいつか日の目を見るかもしれないけど、 ちゃんと作らないと面倒くさいだけになりそうではある……
実装を見送ったでばっくんシステム。
もしかしたらいつか日の目を見るかもしれないけど、
ちゃんと作らないと面倒くさいだけになりそうではある……

 

はい。

企画としては面白そうですが、作り切れませんでした(正直者)。

実はシステムは開発チームに作ってもらっていたのですが、シナリオに生かしきることが

どうしてもできなそうだったので、今回は搭載を見送りました!

 

中途半端に入れても、お話の流れを阻害するだけの自己満のゲーム性になりそうだったので、

開発チームには申し訳ないのですが、今回はストーリーを楽しむ、と言う部分に

注力させてもらいました。

 

結果的にその判断は間違ってなかったと思っていますが、計画が甘かったですね。

反省!!

 

ということで、もしも「でばっくん」システムを楽しみにしていた人がいたら、

本当に申し訳ないのですが、その分、お話の部分は妥協せずに作ったつもりなので

ご容赦ください!!

 

今回の結論。

ノベルゲームで大切なのはお話とキャラクターなので、小細工せずに勝負する勇気も必要!

ということで。